突然ですが土用干しという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
土用というと「土曜日」を思い浮かべる人がいたり「土用の丑の日」を思い浮かべる人も多いのではないかと思います。
また「干し」というと「干し物」だったり洗濯物をを想像する人も多いのではないでしょうか?
あまり馴染みのない言葉だと思いますが、「土用干し」とは一体を干すのでしょうか?
土用干しの意味、「土用干し」はいつ行うのかを解説していきますので、是非参考にしてみてきださい!
Contents
土用干しの意味は?何を干すの?
土用干しというのは衣類や書籍、梅、田んぼを干す風習のことを指します。
衣類を干すというのは、普段から洗濯物をしていればごく普通のことでありますが、書籍を干すというのは馴染みがないかと思いますし、そもそも書籍を干す必要なんかあるのかというのも疑問ですよね?
また土用というのは土曜日という意味ではありませんよ!(笑)
土用というのは雑節の1つであります。
雑節というのは簡単に言ってしまえば、二十四節気・五節句などの暦日の他にも季節の変わり目を正確に掴むために、日本独自に考えられた暦です。
五行思想(古代中国の木・火・土・金・水の五種類の元素からなる思想)の割り当ての中に季節の変わり目は土を表し、これが「土用」ということになります。
次は土用干しで干すものを紹介していきます。
梅の土用干し
梅の収穫時期は6月です。
6月ごろに収穫した梅を塩漬けにし、土用の時期に3日間ほど日干しすることで殺菌作用が働き、保存性が上がります。
実は土用干しされたものが、私達が普段口にする梅干しなのです!
衣類・書籍の土用干し
土用の時期に陰干しをすることで虫に食われないようになると言われており、これを「虫干し」とも言います。
この虫星というは元々は日本ではなく、中国の曝涼(ばくりょう)に習って行われたものであり、始まりは平安時代初期、正倉院などで行われるようになりました。
田んぼの土用干し
田植えした田んぼですが、土用干しの時期には1度水を抜いてしまいます。
3日間ぐらいすると田んぼから水分がなくなり、田んぼの土にヒビが入り、心配になるぐらい乾燥しますがこれは稲穂がしっかりと根を張るようにする為という理由があり、このようにすることで風に強くなったり、稲穂がならない無駄な茎の成長を抑える効果が期待できるのです。
また水を抜くことで根本に酸素が入りにくくなり、悪性なガスの充満を避ける意味もあります。
田んぼの土用干しには、土を固くすることで刈り取りの際の効率化も測りやすくなるのも利点です。
土用干しの時期と期間は?
土用は年4回あります
土用は(立春・立夏・立秋・立春)の前の18日の期間のことです。
また夏の土曜は有名な「土用の丑の日」の「土用」を指します。
土用の期間は
・立春(2月4日頃、直前の18日間)
・立夏(5月6日頃、直前の18日間)
・立秋(8月7月頃、直前の18日間)
・立冬(11月7日頃、直前の18日間)
土用干しは夏の土用の時期に田んぼや梅干しを干すということになります。
土用干しについてのまとめ!
土用干しの意味と時期についての紹介でしたが参考になりましたでしょうか?
土用というと土用の丑の日を連想した方も多いかと思いますが、土用の丑の日と土用干しというのは関連性があることが分かりました!!
土用干しというとあまり馴染みのない言葉ですが、実は身近に行われているのが土用干しと思うと考え深いですよね!!!
是非これを機に土用干しの日について興味を持っていただければと思います!