「なぜか派遣社員との関係が上手く行かない。」
「派遣社員に対して言ってはいけないことはある?」
「正社員が派遣社員と接する上で注意すべき点は?」
この記事を読んでいるあなたは、正社員の立場で派遣社員との関係に悩んでいるのではないでしょうか?
正社員と派遣社員では、これまでの労働環境や待遇面など、さまざまな違いがあります。
ですので、コミュニケーションを取る中で悪気なく発した言葉で傷つけてしまい関係性がぎくしゃくする場合も多いでしょう。
だからと言って特別扱いをする必要はありませんが、派遣社員の気持ちを理解しようとする意識は必要です。
本記事では、
派遣社員がこれ言われたら嫌だよなぁ
というNGワード集の紹介から接する上で注意すべき点を中心に説明します。
通算10年間、派遣で働いた私が、他の派遣社員の気持ちを代弁しながら解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
派遣社員に言ってはいけないこと8選を紹介!NGワード集!!
ここでは、派遣社員に言ってはいけないことを8つ紹介します。
性格やこれまでの職歴、派遣で働いている目的などはそれぞれなので、人によって受け取り方に違いはあるでしょう。
ですので、派遣社員のほとんどが言われたら嫌な気持ちになるだろうNGワードに厳選して紹介しています。
なんで派遣なんかやっているの?
ここまで直球ではないにしても、経験上似たようなことを言う人は結構いましたね。
正直、言われるとかなり落ち込むので禁句レベルです。
派遣社員の中には
- 年齢
- 経歴
- 病気
- 抱えている事情
などが理由で、どうしても正社員の選考に受からず悔しい気持ちを持っていたり、自己否定したりしている人もいます。
したがって、派遣が重要な収入源であり気持ちの支えになっている場合もあるので「派遣なんか」と言われると、自分の存在価値を否定されたように感じてしまうでしょう。
仕事楽しい?
一見、問題なく感じますが、気にする人はいるでしょう。
「派遣は単純作業でスキルが身に付かない。」
「使い捨てされる。」
「指示された内容をこなすだけ。」
などのように言われ、一般的に派遣イコール責任がないと捉えられ存在を軽視されがちです。
そのことを気にしている派遣社員は少なからずいます。
仮に「仕事楽しい?」と言われた当人が、入職して単純作業しか担当していない場合は確実にマイナスの感情を持つでしょう。
就活は順調ですか?
派遣社員の立場からすると、正社員として就職できなかった悔しさがありながらも今の職場(派遣先)で頑張ろうとしています。
「就活は順調ですか?」この言葉1つで、頑張る気持ちに水を差してしまうでしょう。
「どういう意味で言ったのだろう?」
「今すぐ就活すればよいの?」
「もしかして、派遣で働いていることを批判されている?」
そんな感情が出てきてもおかしくはないでしょう。
その給料で生活できるの?
派遣社員はほとんどが時給制なので、給料が安定せずに結構ギリギリの生活を送っている人が多いです。
また、契約期間があり、いつ仕事がなくなるか分からないので、それなりの給料をもらっている人でもぜいたくな生活はできません。
それでも自分が生きていくために、必死で仕事をしています。
給料に対する批判と思われる発言は、派遣社員の仕事に対するモチベーションを下げるだけではなく、間違いなく反感を買うので注意しましょう。
給料いくらもらった!昇給した!賞与はいくらもらった!
同様の理由で、派遣社員の前で待遇面に関する話題は、できる限り口にしない方がよいでしょう。
正社員と派遣社員で、給料・昇給・賞与など給料に差があるのは当然です。
それを口にしてしまうと、悪気がなくてもマウントを取られたと勘違いされてしまう場合もあります。
繰り返しますが、派遣社員はギリギリの生活を送っている人も多いです。
今月の給料をどのようにやりくりするかを結構みんな神経質に考えているので、待遇面の話をされると嫌な気持ちが出るのはある意味当然でしょう。
○○さんって何歳だっけ?
年齢に関しても気にする人は気にするので、聞く必要がなければ聞かない方がよいでしょう。
「いい年をして派遣をしていると人生詰む。」
「派遣は不安定だから辞めろ!」
このような批判はネット上でよく見かけますよね。
派遣は世間的にマイナスのイメージが強いので、ある程度の年齢になるとどうしても気にしてしまう人は多いです。
逆に20代や30代前半ぐらいまでの若手でも、正社員に受かりやすい年代なのでネガティブに捉えている人もいます。
ちょっとした会話の流れから、年齢を聞いてしまうことがあるかと思いますが、聞かれた方はなぜ聞かれたか一瞬戸惑うでしょう。
派遣=悪。
そんなイメージが先行しているので、たいした意味がなく聞いても悪く取られる場合もあるでしょう。
【何度も誘うのはNG】昼ご飯食べに行かない?
外食に誘われるのは、本来であればウレシイことです。
ただ、派遣社員は食費を節約している場合が多いので、何度も誘われると逆に迷惑になってしまう場合があります。
立場上、中々断りづらいので、たまに誘う程度であれば負担を感じさせないでしょう。
名前ではなく派遣(さん)と呼ぶ
「この作業はあそこにいる派遣さんに担当させよう。」
「派遣ですよね?」
このように、名前で呼ばず派遣と呼ばれる経験はたまにあります。
自分が派遣社員であるのは事実ですが、何となく軽く扱われているようでよい印象を持たない人もいるでしょう。
「すいませんね。どうせ私は派遣ですよ。」
心の中でそう思われるかもしれません。
派遣社員に対して正社員が気を付けることは?
正社員は立場の違いを理解しつつ、派遣社員を1人の社員として尊重するのが接する上で最も大切です。
もちろん、自分の意思で働いている人もいますが、派遣社員の中には自分が派遣で働いていることに少なからず負い目を感じている人もいます。
「焦り・自己嫌悪・将来に対する不安」など、さまざまな感情を持っているので可能な限り刺激しないように存在を肯定してあげましょう。
派遣と一括りにせず1人の社員として接する
派遣社員を派遣と一括りにせず、1人の社員として接しましょう。
会社は違っても、同じ職場で仕事をしている事実は変りませんし、派遣社員のサポートがなければ業務が成り立たない部分もあります。
派遣社員であることが分かるように周囲に伝える場合も「派遣社員の○○さん」のように、せめて名前と社員を付けて呼びましょう。
他には、
- 業務中に発言できる機会を作る
- 飲み会などのイベントに誘う
- 悩みごとの相談に乗る
など、できる限りで構いませんので、1人1人を尊重して正社員と同等に接してみましょう。
就職活動の話はしない
派遣社員と接する時は、就職活動の話は避けた方がよいでしょう。
そもそも、必ずしなければいけない話しではありませんし、すでに説明したように就職活動に対して何かしらのコンプレックスを持っている場合もあります。
話しの内容に限らず、どんな言葉で傷ついてしまうか分からないので最初から話さないのが無難です。
何も感じない人もいるでしょうが、派遣の職場で急に就職活動に関する話題が出て意図が理解できずに戸惑う人の方が多いでしょう。
待遇面でマウントを取るような発言を控える
話しの流れで出てしまうケースもあるとは思いますが、待遇の話はしない方がよいでしょう。
「やっと昇給できた。」
「年収いくらもらっているけれど、少なくて不満。」
このように、意図してマウントを取るような発言をするのはもちろんNGです。
下手をすると、クレームに発展するおそれもあります。(知り合いの派遣社員から聞きました。)
間違いなく派遣社員より給料は高いので、自分で意図しなくても相手に悪く伝わってしまうこともあります。
待遇面に関する話題は、自分の心にとどめるのがよいでしょう。
年齢や経歴の話をしないよ
派遣社員の前で年齢や経歴の話をしないようにしましょう。
冒頭で書いたように、
派遣で働いていることに焦り・不安
は少なからずあるので少しのことで傷つけてしまう恐れがあります。
一つの話題にはなるのでコミュニケーションを取るネタには使えますが、マイナスになるくらいなら最初から話さないのが無難でしょう。
それに、履歴書に載るような個人情報を詳しく聞くのは常識的にNGです。
一定の距離を置く
派遣社員を1人の社員としてある程度は尊重して接しながらも、一定の距離感を取りましょう。
失言は相手との距離が近くなった時や物事に慣れができた時に起りやすいものです。
派遣社員が職場に馴染みはじめて、話しやすくなった時こそ注意しましょう。
ONとOFFのメリハリをつけて接すれば、変に馴れ合いにならずに一定の距離感を保てます。
一緒に楽しむ時は楽しむ。
仕事との時は立場を意識してやや厳しめに。
派遣社員との関係が上手く行っている担当者は、この距離感を保つのが上手かったですね。
まとめ
派遣社員に言ってはいけないこと
を紹介してきましたが、参考になりましたか?
今回紹介した
派遣社員に言ってはいけないこと
実は無意識のうちに口に出してしまってはいなかったでしょうか?
派遣社員の中には事情があって、派遣社員をしている人も多くいます。
何となく発した質問や会話で、派遣社員を傷つけてしまうことも多々ありますので、今回紹介した内容は特に気をつけるべきでしょう。
ですが、気を使いすぎても関係性を悪くしてしまう可能性がありますので、気をつけるべき点としては
- 「何故派遣なの?」と派遣をしている理由を聞かない
- 待遇面の話は極力しない
- 見下した態度、発言をしない
が大切です。
今回の内容が今後少しでも参考になれば幸いです。